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  • 11月6日に岡山大学で「国際学都シンポジウム」に参加しました。ストラスブール市の副市長ご一行と過ごした3日間の記録はまた、別の機会にご紹介したいと思いますが、まず垣間見た岡山市の都市交通の模様を。

岡山市の低床車両MOMOと自転車道路

MOMOの車両デザインは、新幹線つばめのデザイナー水戸岡鋭治氏で、つばめと同じく座席や床材などに木などの自然素材をふんだんに使っている。

メインストリートでは路面電車、自動車道路、バス、歩道のスペースが十分取れる余裕がある。

そして、日本の地方都市の多くがそうであるように、複数のバス会社が運行を提供している。MCドコー社によるとても洒落たバス停に大きな「駐停車禁止」の標識。でも実際には歩道に自転車がずらりと並ぶ。ちょうど自転車整理に来た人に尋ねると、撤去の日は決まっていない、とのこと。このようにパネルを置かないと、歩行者道路まで自転車がはみ出して置かれてしまうとか・・・

MCドコー社のてがけたバス停

でも実際には自転車がずらり・・・RACDA理事長の岡氏に教えていただいたが、このMCドコーが手がけた素敵なバス停の隣には、競争業者がバス運行状況電光掲示版付き、雨風シェルターのバス亭を設置した。シェルター自体は素晴らしいが、利用者の便宜を考えると、複数のバス会社が同じ路線で異なるサービスを提供しているのは分かりずらい。

地方都市に総合的な都市交通計画の一環として、路面電車導入を進めてゆくには、交通手段全体の整合性が不可欠だが、実態は何処も運輸連合のような組織の樹立にはほど遠いことが、このエピソードからも分かる。岡電を経営する両備ホールディングス株式会社の松田CEOO によると、「この100年、岡山では路面電車は1cmも延伸できなかった」。地元の交通事業体の調整に加え、いち民間企業による公共交通への投資にも限界がある。いち民営企業が、社会資本の一つである公共交通設備の投資、減価償却、固定資産税の支払いを行い、その上、切符収入で利益を上げるのは困難だ。フランスでは上下分離、公設(公有)分離が、市民のコンセンサスとして受け入れられている。(ストラスブール市 副市長ヘルマン氏)

ライバル社の、電光掲示板を備えたバスシェルター

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