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「フランスの地方都市にはなぜシャッター通りがないのか」

24 01 2020 | Books 本 Livres, Dynamiser les centres villes なぜフランスの地方都市にはシャッター通りがないのか

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フランスの地方都市を訪れると、まちなかの賑わいに驚かされます。
老若男女が思い思いに街歩きを楽しみ、広場に面したカフェで憩う。
旅行雑誌のグラビアそのままの光景が至るところに見られます。これに対し、日本の地方都市では、駅前にシャッター通りが広がる風景が一般化し、郊外のロードサイドには巨大商業施設が立ち並んでいます。「日本はクルマ社会だから仕方がない」、でしょうか?しかし、30~40年前は、フランスでもまちなかは自家用車で溢れ、教会の周りの広場は駐車場と化し、郊外には大型商業施設が現れ、旧市街の小さな商店の営業は行き詰った時期があったことを知る日本人は少ないのではないでしょうか。日本とフランス、同じように「クルマ社会」で、郊外には巨大なショッピングセンターがありますが、このまちなかの違いはどのようにして生まれたのでしょうか。

こうした素朴な問いかけに対して、フランスの地方都市が「歩いて楽しい都心」を再び手に入れるまでのプロセスを、時系列的に、交通、商業、都市計画政策から紹介しました。

そして都心の公共空間再編成のために、どのように合意形成を行ってきたが、多くの具体例とともに述べています。下記のリンクで目次の詳細を見ることができます。

http://book.gakugei-pub.co.jp/mokuroku/book/ISBN978-4-7615-2636-8.htm

内容紹介

日本と同じくクルマ社会で、郊外には巨大なショッピングモールがあるのに、なぜフランスの地方都市の中心市街地は活気に溢れ、魅力的なのか。「駐車場と化した広場」から「歩いて楽しいまちなか」への変化の背景にある、歩行者優先の交通政策、中心市街地と郊外を共存させる商業政策、スプロールを防ぐ都市政策を読み解く。

1章 日本とフランス、地方都市の今(関西大学宇都宮教授執筆)

1 日本の地方都市の現状
2 フランス地方都市の元気なまちなか

2章 「賑わう地方都市のまちなか」ができるまで

3章 「歩いて暮らせるまち」を実現する交通政策

1 歩行者優先のまちづくり
2 自転車政策
3 バスの活用
4 トラムとトラムトレインの導入
5 都市とクルマ
6 都市交通計画を支えるしくみ
7 誰のための交通か?
・元ストラスブール市長へのインタビュー

4章 中心市街地商業が郊外大型店と共存するしくみ

1 フランスの商業調整制度
2 あらゆる人にとって中心市街地を魅力的にする取り組み
・アンジェ市中心市街地活性化担当官へのインタビュー

5章 「コンパクトシティ」を後押しする都市政策

1 商業・交通政策と連携する都市計画
2 都市の拡散を防ぐ住宅政策
・アンジェ都市圏共同体副議長へのインタビュー
3 住宅開発企画の実際
・ソデメル機構担当者へのインタビュー
4 マスターアーバニストの役割
・マスターアーバニストへのインタビュー

6章 社会で合意したことを実現する政治

1 自治体の広報戦略と市民参加・合意形成
2 アンジェ都市圏共同体の商店への対策と工事中の補填
・ミッション・トラム局長へのインタビュー
3 工事中の駐車対策
・アンジェ市最大の商店街組合会長へのインタビュー
4 フランスではなぜ自治体がイニシアティブを発揮できるのか
・アンジェ都市圏共同体議長・アンジェ市長へのインタビュー

7章 フランスから何を学ぶか

1 フランスから学ぶべき戦略
2 日本が採るべき具体的な戦術

なお、地方都市といっても、「地方」をどのように捉えるのかで、議論の組み立ても変わる。本書では、人口概ね十万人以上、百万人未満の地方中核都市、地方中心都市に焦点を当てていく。より小さな地方都市の問題を看過するわけではないが、日本とフランスでは、こうした中堅の都市の姿に最も大きな差があるからである。

本書の構成は次のとおりである。まず1章で日本とフランスの今を概観した後、2章でLRT導入による交通まちづくりの全体像を述べる。そのうえで、3章から6章まで、フランスの交通政策、商業政策、土地利用、合意形成のしくみなどの各論を詳しく検討し、7章では、フランスの実態を踏まえ、日本の採るべき戦略・戦術を取りまとめる。フランスと日本では、歴史や制度も異なるが、日本の地方都市再に向けた何らかのヒントを、読者とともに見つけることができればと思っている。

Publication « Dynamiser les centres villes-transport, commerce, urbanisme et leur politique » en décembre 2016.

« Dynamiser les centres villes ; Transport, Commerce, Urbanisme et leur politique »: Pourquoi la vie dans les  villes de province  en France est- elle agréable ? 

VINCENT FUJII Yumi et Kiyoto UTSUNOMIYA

■ INDEX (201 pages)

Introduction Chapitre 1 Japon et France, les villes

1 Déclin des villes en province au Japon (écrit par Prof Utsunomiya, économiste)

Désertification des centres villes des agglomérations moyennes japonaise (moins de 800 000 habitants), concurrence des zones commerciales géantes en périphérie

2 Les villes en mouvement en France     Angers, 1ère ville agréable à vivre !

Chapitre 2   Le tram et l’aménagement urbain en France

Généralisation des déplacements en voiture en 1970, Nécessité d’un nouveau plan de circulation et transition des modalités de déplacement en 1980,  Mise en place de nouveaux moyens de transport 1990 à 2016, Planification urbaine organisée autour du réseau de tram, la transformation vers une ville embellie et attractive, Mobilité des français

Chapitre 3 Politique de transport qui permet de revitaliser les centres villes

1  Le changement positif du centre-ville grâce à la politique de la piétonisation

« Plan piéton »de Strasbourg, Sécurité de piétons, Politique de Paris

2 Bicyclette

Mobility Management, Vélo libre-service en France, Active mode

3 BUS

Définition de BHNS/les exemples de Rouen, Nantes, Metz et Nancy

/Mise en valeur des services de Bus en ligne/ Choisir le Tram ou BHNS ?

4 Tram Train à Mulhouse

Modalité et Avantages de Tram-Train dans les villes de taille petite et moyenne

5 Villes et Voitures

Les français et les voitures, « Car sharing » et « Car pooling », Economie participative et collaboratrice,

6 Politique de transport urbain

Le budget du tram, Versement transport, Autorités organisatrices, Gestion par DPS, Rentabilité et TRI des travaux publiques

7 Pour qui le transport

Tarif social, Loi sur Accessibilité, Concept de ville pour tout le monde

Colum : Interview : Mme Catherine Trautmann / Vice-présidente d’Euro métropole de Strasbourg Ce qui a changé la vie des citoyens avec le Tram et BHNS. 

Chapitre 4    Les raisons pour lesquelles les rues commerçantes résistent en France

1 Grande surface et petit commerce

Loi Royer, Raffarin et Loi de Modernisation de l’économie , Evolution de commerce et de comportement des consommateurs en France, Pouvoir d’achat des français, Législation sur l’entreprenariat et la succession dans le commerce, Taxe sur les friches commerciales, Droit de préemption, Permis de construite, Pourquoi les citoyens viennent en ville en week end ?

2 Démarches pour rendre les villes agréables pour tout le monde (Gestion de ville)

Interview Mme Bataille : Animatrice de centre-ville (ville d’Angers), Partage des espaces urbains et « Place making » (Marché, marché de Noël, etc.), Utilisation des voies pour les évènements culturels et artistiques.

Chapitre 5 「Compact cityvers une ville compacte 

1 PLUi qui incorpore PDU et PLH

Loi en prévention de consommation du sol et périurbanisation de ville, Rôle de SCOT,

2 Comment arrêter PLUi ?

SRU et habitat social, Interview Mr Dimicoli (Angers Loire Métropole)

3 Plan de développement des habitat à Avrillé comme cas concret

Mechanism de SEM, Interview Mr Roger (SODEMEL)

4 Rôle de « Master Urbaniste »

Interview  Mr KORENBAUM (Architecte-urbaniste pour le projet Plateau Mayenne)

Chapitre6 Concertation (participation citoyenne au processus de prise de décision politique)

1 Différentes démarches de l’administration pour impliquer le public dans le processus de prise de décision en amont

J’ai participé à l’Atelier collaboratif (SARA) pour le projet urbain

2 Mesures prises par ALM pendant les travaux de Tram ligne A

Processus de compensation aux commerçants, Activités du service « Relation publique » de l’administration, Interview Mme Trichet (Mission Tram)

3 Comment obtenir le consensus des habitants pendant les travaux ? (problème de parking)

Interview Mr Gazele (président Vitrine d’Angers)

4 Pourquoi en France les municipalités locales peuvent prendre l’initiative?

Politiques locales, ressources financières, « task force » dans l’administration

Colum : Interview : Monsieur Christophe Bechu / Président d’Angers Loire Métropole et Maire de la ville d’Angers « Politique de développement de la ville, pour que les jeunes français puissent continuer à vivre dans les villes de province »

 Chapitre8 Conclusion – ce qu’on peut proposer au Japon (écrit par Prof Utsunomiya)

Sorry, the translation does not exist in English

「それってフランスの話だろ?」などと言わず、この本が、綿密な分析により、圧倒的な説得力をもって示す「事実」から真摯に学ぼう。 「ここに日本の地方都市の近未来がある」と気付いたとき、心に希望の灯が点る。―藻谷浩介氏(『里山資本主義』『和の国富論』著者)

本書は地方都市再生に挑む人々に大きな希望を与える必読の書である。―東京大学大学院工学系研究科教授 原田昇氏 『都市計画』325号

読んでいるうちにフランスの地方都市に住みたくなってきたくらいである。―作家・熊谷達也氏/『週刊現代』2017年3月18日号

わずか200頁のブックレットですが、今後の日本の中小都市にとって役に立つ本だと思いました。―福岡弁護士会のブログ(2017年3月14日) (霧山昴) 

 

わずか200頁のブックレットですが、今後の日本の中小都市にとって役に立つ本だと思いました。―福岡弁護士会のブログ(2017年3月14日) (霧山昴) 

日本全国、どこに行っても中心街のさびれ方はすさまじいものがあります。どこもかしこもシャッター通り商店街になっています。残念です。ところが、フランスでは地方都市の中心部には人が集まっていて、シャッター通りにはなっていません。その理由を探った本です。写真もたくさんあって、納得できる理由が示されています。まずは、日本の現状です。
日本の商店数は半減し、年間販売額も3分の2以下となった。人口10万人未満の小都市だと、商店数で3分の1、年間販売額は半分以下。人口10万人から100万人未満の都市や100万人以上の大都市も、商店数は半減し、年間販売額は7割以下ないし6割まで低下している。
フランスの地方都市の中心市街地は、「歩いて楽しいまちづくり」が出来ているので、土曜日など、身動きできないほど混雑する。
フランス人は、日本人が定年してから故郷へUターンを考えるというのではなく、大学と最初の就職を終えて、30代半ばから地方都市での生活を考える。これは日本と違いますね・・・。
フランスの小都市でも、郊外には大型店舗がある。フランスでも、クルマは生活必需品だ。しかし、中心市街地にはクルマを乗り入れないように計画されている。市内電車だ。低床でカラフルな市内電車が市街地を走り、そこにはクルマの乗り入れを禁止している。
歩行者優先のまちづくりをすすめている。
自転車が大いに奨励されている。電動自動車の普及率も37%。自転車レンタルシステムもあるが、1年間、自転車を無料貸し出しする都市もある。
久留米市でも自転車のレンタルシステムが出来ていますが、実際の利用率はどうなのでしょうか・・・。
フランスでシャッター通りにさせない工夫の一つとして、「空き店舗税」があります。1年以上も空き家にしておくと、所有者には「空き家税」が課税されるのです。これによって、所有者の貸し渋りがなくなります。
にぎわう中心市街地に店をかまえている人々に、古くから住人でいるオーナー店主は少なくて、ほとんどがテナント店主。
そういうことなんですね。人々が集まることが先決なので、古くから、そこにいる人々のために何かがされているのではないようです。発想の転換が必要です。
フランス人は、食料品買い出しの72%を大型スーパーでし、残りをまちのパン屋、肉屋、惣菜屋で購入する。そして衣料品は、スーパーより個人店舗で購入している。DVDや本はインターネット購入する。
日本人も、こんな買い分け方をして、個人商店の利用をもっと考えたら、中心地の商店も生きていけるのですね・・・。
わずか200頁のブックレットですが、今後の日本の中小都市にとって役に立つ本だと思いました。

 

福岡弁護士会のブログ

フランスの地方の都市施策すごいです。フランスの地方都市にシャッター通りがない秘密は緻密な都市政策にありました。
フランスでも日本と同じように、一時は郊外型店舗の発達による中心市街地の空洞化が問題になったそうです。
それを解決するために行政主導で取り組んだ結果今の元気な地方都市が再生されたとのこと。
日本の地方創生においても取り入れることが可能な施策ではないか思います。
ぜひ地方行政に携わる方に一読いただきたい一冊でした。 たつたさほ

人口10万以上の地方都市の話です。ツィッターである人が「炎上」していたので、読んでみました。
フランスにも過疎の町村の問題はあるようですが、「はじめに」にもあるように、この本の扱っているのは人口10万人以上の地方都市の話です。交通・商業・都市それぞれの政策を総合的に展開して、政治的に決めたことを確実に実行するそのやり方こそ、今注目すべきことだと思います。Machio

アマゾンレヴュー

Parue dans la revue officielle de l’Académie japonaise d’Urbanisme  numéro de février 2017

Ce livre est recommandé à tous ceux qui tentent de dynamiser les villes de province au Japon, car il vous donne un grand espoir, avec les récits fondés sur les connaissances ainsi que sur les expériences de Madame VINCENT qui sont clairs à comprendre, soutenus par la position du professeur Utsunomiya qui en tire les leçons. Les deux auteurs ont rendu ce livre accessible, agréable à lire tout en ayant un message fort qui  laisser des empreintes durables dans nos pensées, mais aussi dans notre cœur.

 

En effet, la France comme le Japon est une société essentiellement basée sur la voiture pour ce qui concerne le mode de déplacement individuel et elle fait également face au problème du vieillissement démographique. Néanmoins, nous constatons que les centres villes ne sont pas désertés dans les villes provinciales françaises dont la population dépasse 150.000 habitants et que les habitants semblent apprécier leurs villes où ils peuvent flâner. Malgré l’absence de service de logistique comme les commerces ouverts 24h sur 24 du type de nos « Convenient store », ou comme les services de livraison performants et peu onéreux, comme les « Takkyuu-bin »,  une vie agréable vous attend en province français.

Pourquoi la France a-t-elle réussi à garder des villes de province de taille moyenne dynamique ? Ce livre montre le grand rôle que le plan de l’urbanisme a rempli : il avait une vision intégrant le plan de développement de transport qui incorpore les politiques de développement du commerce. L’encadrement juridique étatique, le mode de fonctionnement des collectivités locales dans le processus d’application de ces lois y sont également expliqués, à travers des interviews de 8 personnes directement impliquées dans les missions concernées. Vous y découvrez également la vie quotidienne des citoyens français qui continuent à sortir  en ville pour consommer et se divertir.

 

Professeur Harada Parue dans la revue officielle de l’Académie japonaise d’Urbanisme numéro de février 2017

Université de Tokyo

Appeared in the official journal of the Japanese Academy of Urban Planning in February 2017

This book is recommended to all those who try to energize provincial cities in Japan, because it gives you great hope, with stories based on knowledge as well as on the experiences of Madame VINCENT which are clear to understand, supported by the position of Professor Utsunomiya who learns from it. The two authors made this book accessible, pleasant to read while having a strong message that will leave lasting imprints in our thoughts, but also in our hearts.

Indeed, France as Japan is a society essentially based on the car as regards the mode of individual displacement and it also faces the problem of demographic aging. Nevertheless, we note that the city centers are not deserted in the French provincial cities whose population exceeds 150,000 inhabitants and that the inhabitants seem to appreciate their cities where they can stroll. Despite the absence of a logistics service such as 24 hour shops such as our “Convenient store”, or efficient and inexpensive delivery services, such as “Takkyuu-bin”, a pleasant life awaits you in the provinces French.

Why has France managed to keep dynamic medium-sized provincial cities? This book shows the great role that the urban plan fulfilled: he had a vision integrating the transport development plan which incorporates trade development policies. The state legal framework, the mode of operation of local communities in the process of applying these laws are also explained, through interviews with 8 people directly involved in the missions concerned. You will also discover the daily life of French citizens who continue to go out to town to eat and have fun.

 

Professor Harada

emploi, University of Tokyo