・この春に国際交通安全学会大賞を頂いた「フランスのウォーカブルシティ」が、咲耶出版大賞を受賞(咲耶会=大阪大学外国語学部・大阪外国語大学同窓会・大阪外国語大学は2007年に大阪大学と統合)しました。正直、同窓会とはご無沙汰しているので(同学年のフランス語科の友人たちとは会っていますが)思ってもみなかったのですが、多くの卒業生が様々な本を書かれている中、選ばれたことは大変ありがたいことだと思っています。
・外語スピリッツというのは分かりにくいかもしれませんが、フランスの都市政策を述べるにあたり、その背景となる政治や自治体の機能と仕組み、都市への価値観、合意形成を通してみられる国民性などに深く言及できたのは、大学時代に学んだフランス語やその文化、文明などの基礎知識のおかげだと考えています。そしてたかが語学だがされど、手段である語学がなければ十分な情報入手もその理解も及ばない。過去の咲耶受賞作品を見せていただくと、さすがに外大・外国語専攻だけあり、幅広い世界中の文化が対象となっています。
・土木学会の賞を2012年に頂いた折の受賞理由も、工学的な内容以外の要素を評価していただいた。「著者は30年 におよぶフランス滞在中に、数多くの日本からの視察者を受け入れ、通訳として活動していた。そうした中で著者に蓄積され体系化された情報をもとに、各種の 報告書や歴代の市長や行政マンへのインタビューなどの綿密な調査を実施し、さらにまちの歴史や市民意識、財政、政治、文化、技術、経済など、まちづくりに とって重要ではあるが視察に訪れただけでは理解し得ない情報を、実体験を踏まえて盛り込み、ストラスブールの成功の軌跡を総合的に書き記している。土木計画学を社会に活かし都市を魅力的なものにしていく経緯は、まちづくりの専門家に将来への展望を与えるものであると同時に、まちづくりが総合的な取り組みであることを示唆している。」
・今回の「フランスのウオーカブルシティ」受賞に理由は以下です。このように土木計画を紹介する拙著が、全く異なる分野の方々からもご評価いただいたことはとても嬉しい。
・さてこの機会に新築の校舎にもご案内いただきました。聞き慣れないですが2024年3月に完成した「箕面船場阪大駅前」(大阪の幹線。御堂筋線の延長)にある素晴らしい箕面キャンパス。
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