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イタリア4月26日から、フランス5月19日からカフェオープン

12 05 2021 | Actualités ブログ記事, Milano ミラノ, Paris パリ

    • 夏の観光シーズンに向けてワクチン接種が急ピッチで進むイタリアとフランス。何だか去年と同じような・・・デジャヴュ(déjà vu: 既視感)が無いわけでもないけれど、イタリアもフランスも一挙に規則を緩和せずに、徐々に段階的に市民の生活を元に戻すスケジュールを発表している。その内容が余りにも細かいので、様々なメディアがイラスト入りで要点をまとめて出しているのを紹介させていただく。
    • まず、イタリアは4月26日から、カフェやレストランがオープンしたが、外のテラス席だけ。また夜は10時以降は外出禁止令がまだある。若い人が集まる大運河通りでも結構この規則は守られていて、10時少し前になるとスーッと人の数が少なくなる。

夜9時過ぎの楽しそうなテラス席

 

10時前になると、空き席が目立つようになる。

  • 学校の対面授業とリモート授業の進め方など、組み合わせの細かい工夫もしているが、感染者数や特に重症患者数などのパラメーターを見ながら、数値が少しでも悪くなると、オレンジゾーンやレッドゾーンになって、また規則が厳しくなるメカニズムだ。テレビやラジオで毎日感染状況の数値は分かりやすく発表され、情報はかなりの透明性を持って伝達されている。そうして、国民も早く普通のホワイトゾーン(現在はイエローゾーン)に戻る努力に参加させていると言える。他の都市は知らないが、少なくともミラノでは外でもほぼ100%の人がマスクをしている(テラスで食事をしている人たちははずしているが)。

 

  • イタリアの今日の新規感染者数は5077名(陽性率は3,6%)、ワクチン接種を一度でも済ませた者は2483万人(総人口約6050万人)。ちなみに日本のワクチン接種者は本日で33万人(人口1億2630万人)だそうだ。日本は折角、今までは先進国の中でも抜き出て素晴らしく感染防止に成功していたのだから(死者数や重症者数が桁違いに少ない)、ワクチン接種もシステマティックに進むだろうと思っていたが、そのシステムそのものがついていっていないようで残念だ。日本ではワクチン接種が終わったら接種券にシールを貼るだけで、コンピューターに入力して全国管理していないと聞いたが本当だろうか?イタリアではワクチン第一回接種の5分後には、スマホに2回目の接種予約(接種時に第二回の日時を本人と対面で確認し、予約表をその場でプリントアウトして渡した上に)の確認が送られてくるし、フランスではワクチン接種の予約そのものも、サイト上で全国どこからでもアクセスできる(イタリアは地域ごとの管理)。やはり国民や住民(外国人も含めて)すべてが、Identity Code(健康保険書に記載される国民総背番号)を持っていることが、デジタル管理に役立っていることは確かだ。

 

イタリアの規則緩和カレンダー (出典・4月26日のCorriere della sera誌)正直、規則も緩和スケジュールも細かくて良く分からないことも多いので、多分国民はネットや新聞で首相令として発令される発表内容を細目にチェックしている。たとえば、室内での食事が可能になるのは6月1日から(5時から18時のみ)。7月1日からテーマパークや大会も解除になるが、まだこの秋の見本市などに関する情報は未発表だ。

 

  • 一方、フランスは昨年春のコロナ感染がイタリアで始まって以来、だいたい2週間後に同じような状況をたどってきた。今度も4月26日から少し遅れて、5月19日からカフェ、レストランのテラス席がオープンするがスペースの50%のみ利用可で、夜の9時以降の外出禁止は6月9日まで続く。ただフランスでは居住地より10Km!!以上は移動できない期間が長かったので(仕事は別)、その規制がこの5月3日からはずされただけでも、国民は解放感を味わっているようだ。フランスの今日の新規感染者は7334人(陽性率5,4%)だが重症患者がまだ5000名以上なので、規則緩和は早過ぎるという意見もある。カステック首相はワクチン接種のスピードアップ化と兼ね合わせた規則緩和だと答えている。現在のワクチン接種者人口は1815万人(人口約6700万人)。政府は5月15日までに2000万人、を目標と宣言してきたので、日本のように連休中は接種中止のようにはならず、場所によっては就労者が接種しやすいように、夜の22時まで接種会場を稼働させている。

4月26日 Ouest France誌より  感染状況が収束すれば、このカレンダーでは6月30日に、夜の外出禁止令が撤廃されることになっている。

  • 国民性の違い、政治の在り様の違いなど、コロナ対策では様々なことを浮かび上がらせる。

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