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イタリア6月3日から国境開き・5月18日から封鎖全面解除

17 05 2020 | Actualités ブログ記事, Milano ミラノ

  • 昨夜、テレビ実況放送でコンテ首相から、6月3日に予定していた都市封鎖のほぼ全面解除(飲食店、感染度が高いと言われる美容院等すべてを含む店舗営業)を、前倒し、5月18日から実施することの発表があった。イタリア人が待ちわびているビーチも開く。5月25日からはプール、スポーツセンターもオープンする。中でも全世界で駆け巡ったニュースは、6月3日からイタリアが国境をEU諸国に開くことだ。現在は特別な理由のみの移動が許可、そしてイタリア入国の際には14日間の外出規制が求められていた。この背景には15万人といわれる東欧からの季節労働者の受け入れと、イタリアGDPの13%を占める観光産業を何としても崩壊から防ぎたいという意図がある。6月3日からはイタリア人も自由に欧州域内を移動できる(受入国の入国条件にもよるが)。しかしメディアでは、イタリア人は出来るだけこの夏はイタリア国内でバカンスを過ごすように、とのメッセージが流れ、年収が少ない家庭には500ユーロのバカンス支援金も支給される。

昨夜の実況中継・写真イタリア政府のHPより

  • しかし、多くの人数が集まる集会などはまだ禁止されているし、映画や劇場開きは6月15日を待たねばならない。そしてすべての施設や店舗は、それぞれの対人距離が最低でも1メートル、マスク、ゴム手袋着用、施設の入り口にはアルコールジェルで手を消毒が義務付けらており、企業、工場、大型店舗では入り口で検温もしている。現在、イタリア中で店舗等が来客のために、店の中のレイアウトを急遽工夫している。また、通常のように客数をさばくことができないために、営業時間を長くせざるを得ない業種もでてくるだろう。

こんな子供たちが、サッカーを楽しむ際に、きちんとマスクを全員つけている。

  • イタリアの5月16日の数字
      • 現在までの総感染者数(累計)  224.760人
      • 死者数 (累計)          31.763人
        • (老人施設や自宅で亡くなった人数がどのくらい反映されているかは、今後の検証が必要)
      • 回復者(累計)         122.812 人
      • 5月16日時点の入院者数      10.400人 そのうち集中治療室患者数は779

典拠・GEDI VISUALのグラフを元にヴァンソン藤井が作成

日本と比較すると全く桁違いの数字だが、状況は明らかに改善しており、これは国民の封鎖中の努力のおかげだが、もし感染者カーブが上昇するような事態になれば、再び都市封鎖に入ることをコンテ首相は明言した。

運河沿いで、スタッフ全員マスクで映画かテレビドラマの撮影。少しづつ活動の風景が広がる

やはり出歩いているのは、圧倒的に若い人が多い。年配者の姿は余り見かけない。結局は、年齢を区切った外出自粛令は発令されなかったが、高齢者は自主的に外出を控えているようだ。

学校はまだ閉校だが、お昼過ぎにアイスクリームを食べに来る子供達のいつもの風景がみられるようになった。

  • これからは、一人一人の国民がどのように行動するかにかかっている、と首相は釘をさすことも忘れない。マスクがアジア諸国と異なり、習慣化されていない欧州で、そしてこれから気温が上がる季節に、どのように定着するだろうか?

それにしても美しい季節がやってきた。街中は、今薔薇の花と、ジャスミンの花の香りに包まれている。

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