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トラム車体に「ミラノにようこそお帰り」のメッセージ

21 05 2020 | Actualités ブログ記事, Milano ミラノ, Public Transport 公共交通

「ようこそミラノにお帰り」の楽しいメッセージを乗せて走るトラム。ミラノのアーティスト・Lorenzo MARIMIのデザイン

イタリア全土で約500万人が職場に戻り、店舗営業も5月18日から許可されたが、ロンバルディア州では食料品以外のすべての業種の店舗の開店率は97%だが、一方ホテル業は60%、レストランは59%、旅行代理店は29%しか営業を始めていない(典拠・La Repubblica アンケート対象は主に従業員10人までの1079の事業所)。観光客対象の店舗が多いベニスでは、6月3日の国境開始まで開店を待つ店も多い。1メートル以上のSocial Distanceを守るために、どこの店舗もレイアウトを工夫するなど準備に時間がかかっている。また、すでに営業している店舗では入り口に、アルコールジェルが置いてあり、忘れた顧客のために手袋も用意されている(商品を触る店舗では)。検温をする店もある。またSocial Distanceを守るため、入店人数制限がある。店舗の前で人々が列を作って、入店を待つ風景もお馴染みだ。しかし、街は少しずつ日常の風景を取り戻しつつある。

客席の間に透明なプラスティックガラスの衝立を置く店舗

バーにもレストランにも、必ず入り口にはアルコールジェル。ここでは「検温させていただきます」のメッセージも。

ミラノっ子が大好きなアイスクリーム屋さんの店先のアルコールジェル(ちなみ冬の間もアイスクリーム店は営業していた)

ここではアルコールジェルと、1メートル間隔のリマインド。メッセージは街中にあふれている。

2か月間に及ぶロックダウンの間に、許可された外出先のスーパーマーケット、食料品店、薬局、公共機関などのどの場所でもマスクと手袋着用が義務付けられていたし、アルコールジェルが置かれていた。今日、お話しする機会があった日本の方々にはこのような風景が信じられないようだったが、ミラノ市民はすっかりこの3点セット「間隔1メートル、アルコール消毒、マスクと手袋着用」に慣れてしまい、この「新しい生活様式」を受け入れているように見える。しかし、お天気が良いこともあり、マスクを着用せず外出する人も見かける。また1メートルの間隔など全く守らずに、繁華街では多くの人が集まり始めたので、ミラノ市長とロンバルディア州知事は、主だった繁華街に警察や憲兵隊の派遣数を増やすことに合意した。実際に大運河通りでも、ざっと見ただけで20人近い警官が待機しており、パトカーも要所要所に止められていて、大人数で集まるグループをチェックしている。元来、5月18日のロックダウンは経済活動を再開するためにやむをえず取られた、政府の苦渋の決断だった(当初の計画では6月3日)。一部の人の非常識な振る舞いで、再び感染が拡大し再ロックダウンにならぬように、政府は注意を喚起している。だから「解除だ」といって、急に街中に人が溢れているわけではない。しかし、それでものびのびと外出できて、人がいる普通の街の景観るのは楽しい。

戻って来た日常空間。これからパサジェッタ(夕方から街中をぶらぶら歩くイタリア人の習慣)とアペリティヴォ(食前酒とおつまみ)の時間が始まる。

 

 

ホーム・ミラノは再びオープンします。ようこそ街に、戻ってきてくれました。「お帰りなさい」の暖かいメッセージ!

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