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ミラノの自動車道から自転車道路への転用

05 05 2020 | Actualités ブログ記事, Bicycle 自転車, Milano ミラノ

  • 5月4日から「コロナ感染と共存する」フェース2に入り、都市封鎖解除を始めたイタリア。工場は操業を開始し、自宅勤務ができない業種の企業も街中で活動を開始する。しかし、小売店舗の開業は5月18日から。飲食業はテイクアウトを除いては開業は6月1日から。そのせいもあるのか、街中はまだ人出も車もそれほど多くない。市民は慎重で、それだけこの北イタリアでコロナウイルスがふるった(そしてまだふるっている)脅威が身に染みているのだろう。

子供たちの姿が街中で見られるようになったミラノの街角。カフェや惣菜店は、持ち帰り用の商品を店先のスタンドで陳列している。

以前に紹介したように、ミラノでは今年の冬までに35Kmの車道を自転車専用道路への転用が決まり、早速工事が始まっている。ミラノ市のホームページには、この「Tactical Urbanisme/戦略的な都市計画」について、市民が自由に意見を送信できるページを設けた。(「戦略的な都市計画」とは、ローコストで暫定的な形で都市環境を改善する試みを指す。必要に応じて変更できる軽く暫定的なインフラを整備しながら、都市の状況に応じて人や車の動線を適応させてゆくこと)

  • この夏までには25KMを完成したいと発表しており、すでにミラノ中央駅付近の幹線道路に6KMの自転車専用道路整備の工事が進んでいる。4月下旬に計画が発表されたばかりなので、このスピード感は驚きだ。私が今日見てきたのは、ミラノ北東部の中心点「ベネチアゲート」を中心に南北に延びる自転車道路。

青丸地点がベネチアゲート。北がブエノスアイレス通り、南がベネチア通り

  • ミラノにはその環状線に歴史的に6つの城壁があり、都市の北東部にあったこの門は東方への道に続いていたことから、かつては「オリエンタル・ゲート」と名付けられていた。16世紀に造られた凱旋門は今はなく、現在の建物は1860年建立で、ミラノ市内移動の際の大きなランドマークの一つだ。
  • 二つの門の中央を通る道の南側が「ベネチア通りCorso Venetia」、北側が「ブエノスアイレス通りCorso Buenos Airs」。自転車専用道路は、この二つの大通りからさらに北部にある「モンザ通り Viale Monza」に整備される。

ベネチアゲートから南に向かうベネチア通りの一部には、道路の片側だけ、以前から自転車専用道路が整備されていた。

ベネチアゲートを北方にする方向の道路に、新しく設定された自転車レーン。その左にスクーターの駐車場所を確保している。スクーターユーザーが乗り降りするユーザーも設けられている。

  • 見ていると、道路幅によって道路レイアウトを変え、かなりきめ細かい設定。

ここでは歩道、自転車レーンを広く確保。右側には従来の歩道もあるので、歩行スペースを拡張していることが分かる。自転車レーンの左に、人の歩くスペース(自動車を駐車した人の乗り降り用。しかしハンドルは左なので、どのように車から歩道に移動するのか?)、そして車の駐車場を設定。

 

ベネチアゲートの南側も既存の自転車レーンの塗りなおし、再整備が進められていた。

ここでは商店の搬出搬入用途の駐車スペースが設けられていた。しかし、ここからだと舗道にある商店への移動には、荷物を持って自転車レーンを横切る必要がある

道路にポンと置かれていた、自転車レーンマーク用の型取り。

 

 

 

 

  • かなり複雑なデザインだが、6月から本格的に人と車の往来が再開した折に、もう一度利用状況を見てみたい。

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