・土木学会誌10月号で、芝浦工業大学准教授の楽先生の司会で、森雅志・前富山市長と、「新型コロナ危機を契機としたまちづくりの方向性」という題名で対談させて頂いた記事が掲載されました。土木学会がフランスのまちづくりにご関心を常に持たれていることを、とても嬉しく思いました。対談では、コロナで車走行が一気に減少した機をとらえてフランスが早いスピードで新しいまちづくりを進めている様子、法整備も国の財政支援も、公共交通を支え、同時に歩行者専用空間の充実化や車以外のモビリティ利用を推進する方向性を示していることなどがお伝えできていれば、と願っています。ロックダウンを経て、都市環境に対する見直しが始まっている中(人々は都市に何を求めているか?)、都市空間再編成という大きなまちづくりの課題の中で、車社会でもあるフランスでどのように道路空間再配分を進めれば地方都市の活性化につながるか、が議論されている様子を伝えたいと思いました。
・森氏はいつものようにエネルギッシュで、お話内容も抜群に豊富で、最後の方では思わず私からも質問させていただきました。「成功している富山モデルが日本で普及しないのは、都市計画マスタープランに交通が入っていないから」「市民への合意形成で、大切なのは説得責任を果たすこと。相手が疲れて「もういいよ、分かったよ」と言うまで話すこと」など、長く自治体の首長を務められた自らのお言葉には重みがあります。二人ともお話することが好きなのでアッという間の1時間30分の対談でしたが、編集部が読みやすくまとめてくださいました。私もこれからも、フランスのまちづくりの方向性の調査を続けたいと思います。
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