- 2016年度Lonely Planet誌(「地球の歩き方」のような旅行ガイドブック。世界中でポピュラー)が、「世界で今最もトレンドな都市No1」 に選んだボルドー市。晩秋と若葉が映える春にボルドーの表情を見る機会を得たので、紹介したい。
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- ボルドー市は、第二次世界大戦後、中心街の人口が5万人減少、1996年には市街地の空き家も15000戸に達し、特に旧都心がその3分の1を占めていた。交通渋滞を解消し都心活性化のために、長年地下鉄導入が検討されていたが、アラン・ジュペ氏が1995年に市長に就任してから、同氏が中心となり、LRT計画を中心とするボルドーの都心景観を一新する計画を推進してきた。ジュペ氏は1995年から2004年の間と、2014年から市長を勤めている。
- LRTは2003年に開通し、今では 電停数111 . 現在路線全長58.9Km。 2018年には77Kmまで延長予定。年間7500万トリップ(20から30万トリップ/1日)があり、リヨンに次いで、ストラスブール、ナントと並びもっともLRT利用率が高い地方都市で、郊外までLRT路線が延びているのが特徴である。ちなみに、ストラスブールやナントと同じく、ボルドーも人口24万人の中小都市で、周辺の28の自治体とボルドー広域自治体連合(ボルドーメトロポール)を構成しており、その年間予算は1380億円。
- また、ボルドー市はLRT導入とともに、中心市街地の道路再編成、歩行者専用空間と自転車専用道路(700Km)の導入、大気汚染で真っ黒になった数々の歴史建造物の美化作業等を通して、潜在的に高かった歴史ある都市の価値を高めた。

ボルドー中央駅前(写真の左)から発車するバスとトラム。大変分かりやすい。ここから都心までLRT, 或いはバスで約15分。ちなみにタクシーにも乗ってみたが、クルマ迂回策のため、所要時間が変わらなかった。
- バスは401台、駅数3277、走行距離2720万Km、身障者用Mobibus は年間9万トリップ利用されている。 都市交通の運営はフランスの他の都市と同じで上下分離方式(公設民営)で設立された、都市交通運営を担当する第三セクター、Kéolis Bordeaux Métropoleが請け負っており、従業員が2400名もいる(典拠・メトロポール・ボルドーHP)(続く)。
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