・ご縁があって、6月18日から21日までベルギー・ゲントで開催された第35回 Velocityに参加させていただきました。大変、盛沢山の講演、パネルディスカッション、イベント、テクニカルVISITがあるプログラムはこちらから。https://www.velo-city-conference.com/en/programme/ghent-2024/
・オープニングでは「サイクリングでつながるすべての人のための自転車コミュニティの構築」というタイトルで、NYCからジャネットサディック・カーンさんが基調講演。豊富な写真スライドで、世界中で自転車専用道路整備を伴う都市空間の見直しが進んでいることを強調されました。

広い会場なのですが、偶然、お会いしました!
・そして3日目の朝のプレナリー(全体)講演は、ITFのフィリップ・クリストさんがモデレーターを務める「持続可能な都市のための交通手段の組み合わせ」。ここでも自転車政策だけを取り上げるのではなく、モビリティ全体の政策と整合性のある政策づくりの必要性が強調され、まちづくりの基本理念(最も大切な概念は何か?)という議論に時間が費やされました。又、自転車派、マイカー族、公共交通派などカテゴライズせず、複数の移動手段を選べる都市の構築が必要、というパネリストの意見にも説得力がありました。

大きな会場の参加者に、意見を求めながら、パネルディスカッションを進めるフィリップさん。パネルの中心の「包摂性」・最大数の市民の住みやすさを考慮したまちづくりの必要性を語られました。
・自転車競技場で行われた多くの講演、パネルディスカッションや会場内の展示ブール、またあちらこちらで行われたワークショップのタイトルも魅力的でした。しかし、何といってもハイライトは3日目の夜7時から10時まで行われたバイクパレード。この日は2500人の参加があったそうです。

中心市街地はLRTも止めて、自転車を通します。

沿道には様々なアトラクションと応援団が。

フランスでは余り見ないパネル。「自動車は自転車を追い越してはならない。」

高速道路を一部封鎖したエリアや、運河沿いの再開発地区など、合計8Kmを走ったゴールは、大きな広場。ここでひと時を過ごして、三々五々に帰ります。
・今回のVelocityでは、日本から自転車政策に携わる日本の政治・行政(中央および地方自治体)・民間企業・コンサル等関係者の計52名が見えられ、異業種間の意見交換も進む機会となったことと思います。日本ブース最後の日の写真です。

広々とした日本ブースには、人の往来が途絶えませんでした。欧州各国と比較して、①自転車利用者に女性、高齢者が多いこと ②移動手段における自転車のモーダルシフトが、都市によっては(たとえば京都市)すでに20%に達していること(ちなみにフランスは3%) ③日本の過去の違法駐輪が劇的に減少し、優れた駐輪システムが整備されていること など、訪問者には驚きの日本における自転車活用現況情報も分かりやすく提示されていました。
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