- ニューヨークの交通路線図を見れば分かるが、地下鉄とバス路線がびっしりと走っている。ニューヨークの道路そのものが碁盤状で番地も実に合理的につけられているために、公共交通の利用が非常に分かりやすい。しかし、地下鉄は日本のような明るい清潔感はなく、とにかく「運行させれば良い」という雰囲気だが、日中はどのラインも利用者が多い。驚いたのは、地下鉄の各車両、すべてのバスの窓に必ずアメリカ国旗が貼られていること。東京で日の丸を貼ったバスや地下鉄が走る風景は想像しにくい。
- ニューヨークの環境対策PlaNYCでも、「公共交通機関にアクセスできる地域を拡張する」など公共交通利用促進のためのプランが幾つかあげられており、たとえば2007年以降の新規開発地の87%が公共交通機関にアクセス可能になっている。また交通機関の選択肢の増加が試みられ、タクシーの30%をグリーン化(具体的にはグリーンタクシーの判別は困難だが、ハイブリッドバスは至る所で走っていた・下記写真参照)、バス高速輸送システムの導入なども進んでいる。ちなみにあのタイムズ・スクエアーでさえも今では巨大な歩行者専用広場になっており、様々は大道芸人や路上音楽家がパフォーマンスを行って観光客を楽しませている。
PlaNYC
ウエブサイト:http://www.nyc.gov/html/planyc2030/html/home/home.shtml
- バリアーフリーのバスは殆どみかけなかったが、車椅子での搭乗可能サインを貼ったバスは多い。車椅子利用の乗客がいると、バス乗降口のステップがフラットになり、その上に車椅子が乗る仕組みになっている。私が見たケースでは、運転乗務員が車椅子乗客の傍で、無事に乗客がバスに乗るまで見守っていた。
(この黄色と黒色のステップの部分が完全にフラットになり、その上に車椅子が乗り、そのままバスの高さまでリフトされる。)
勿論その間、他の乗客は待っています。
下の写真=リフト状態になっているステップ
このステップの正面にあたる場所の座席が、補助席のように折りたたみが可能で、車椅子利用乗客のスペースとなる。
だから補助シートの上の窓ガラスには、以下のようなサインがある。
バリアーフリーの車体導入も待たずとも、既存のバスの乗降口に工夫を凝らすことで、車椅子利用者の公共交通利用を可能にしている。尚フランスの場合だと元来バスの車体が低く、停留所との高低差が少ないため、完全なバリアーフリー車でなくても、乗降口からスロープを停留所地面に降ろすだけで車椅子は介助無しにバスに乗ることができる。少なくとも、日本の公共交通では(介護専門輸送機関を除いては)このニューヨークタイプも、フランスタイプもまだ私は見たことがない。
下の写真=フランスのバスで
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