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イタリアに次いでフランスでもレストランやバーなど閉鎖

15 03 2020 | Actualités ブログ記事, Italia イタリアの都市

誰もいなくなったミラノ大運河通り。パネルには「ヴィールスは外。家にいましょう」のメッセージ

誰もいなくなったミラノ大運河通り(水辺の再開発整備で有名な観光地。パネルには「ヴィールスは外。家にいましょう」のメッセージ

  • フランスのフィリップ首相は14日夜8時のニュースで、「3月15日午前零時から、全土ですべての人の集まる場所、レストランバー、カフェの閉鎖を発表した。(下はテレビ画面で紹介されたレジュメ)

  • レストラン、カフェ、映画館、ディスコテックは本日零時から閉店
  • 日常生活に不可欠でない商業店舗(理解が困難?)も閉店
  • 食料品販売店、薬局、煙草屋さん(日本のコンビニのように、各種サービスの払い込みが出来る)、銀行は営業を続行
  • 外出は自粛。しかし公共交通は運行

これからさらに細かい指示が出されると思うが、大筋はイタリアが取った措置と同じだ。すでにベルギーも続くことが発表されていて、欧州の他国も続くだろう。フランスもイタリアから二週間遅れて、コロナ感染者カーブが急上昇している(3月13日イタリア感染者数17660、フランス4499)。イタリアでの医療システムの危機状態を見て、感染者数ピークを少しでもずらして、病院の受け入れ態勢を整えるための調整の試みだ。

しかし、それでも15日の統一地方選挙は予定通り行う。フランスに35000あるすべての自治体の首長(フランスには市町村の区別はないが、敢えて言えば全国一斉市長選挙)を選ぶ6年に一度の一大イベントで、投票率も通常70%に近い。つまりかなりの国民が15日に移動、投票所ですれ違うことになる。選挙スタッフたちも、まさかお互いに1メートル離れて、仕事はしないだろう・・・政府の苦渋の決断だったそうだ。

  • しかし、私もまだミラノに来て半年だが、今回の移動制限、まちの店舗閉鎖令に対して、イタリア人の対応に感心している。まず、規則がきちんと守られ(人と1メートル以上の間隔を空けて、食料品の買い出しなど)、しかも明るく立ち向かっている。ネットにはユーモアたっぷりのビデオや替え歌、映像が並び、国を代表する歌手やアーティストたちがテレビで「家にいようよ」とメッセージを発信して、You Tubeでコンサート。
  • また金曜日、土曜日、日曜日の午後6時(教会の鐘が鳴る時刻だ)には、「みんなでテラスやバルコニーに出てイタリア国家を歌おう」とメッセージが広がり、実際マンションの窓にはイタリア国旗が飾られ市民が好きな歌を歌ったり、カンツオーネやオペラを大音響で流している。こういう景観を見ると、発想が飛んで申し訳ないが、ロメオがバルコニーのジュリエットに語るシーンもイタリア人にとっては普通の光景だということが分かる。
バルコニーにミニディスコを設置した人たち。通りの対面側のバルコニーも同じく踊って答えていました。

(写真・バルコニーにミニディスコを設置した人たち。通りの対面側のバルコニーも同じく踊って答えていました。)

  • 本日土曜日の12時には、バルコニーから一斉に拍手をして、医療関係者への感謝の気持ちを表明した。(マルチェロ・マストロヤンニのお葬式で、送棺の際に、教会の中や道路脇で見守っていた人たちは一斉に拍手で見送った景観を思い出した。)他人を揶揄したり批判するためにではなく、SNSを明るい目的で積極的に上手く使っている。

これからどのような展開になるか分からないが、(多分引きこもりが長く続くと、閉塞感から新たな問題も出てくるだろうし、コロナが収束したあとの経済的なダメージも懸念以上のものだ)、少なくともミラノ人の行動様式を見ていると、きっと復興にも全力で猛進すると感じている。(下の写真・「人とは1メートルの間隔を保ちましょう」というメッセージ。元来、イタリアもフランスも挨拶にキスやハグが普通なので、その習慣を変える必要性を訴えている。しかし、日本の満員電車はどうなのだろう?)

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コメント1件

  1. Sylvain Callot

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