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  • badwildbad市訪問のあとは、カールスルーエ市内から今度は西に延びるトラムトレインに乗車した。カールスルーエ市内のトラムの運行頻度は大変高いが、何とクルマ時代にもフランスのように廃線にすることなく守り抜いたこのトラム路線を、地下路線に変更することが決まっている!!

かなり大掛かりな工事がすでにメインストリートでも始まっているが、トラムは数珠繋ぎになって走行しているので、街中は想像を絶する混雑だ。

なぜ折角まちなかを走り、カールスルーエのシンボルにもなっている路面電車を地下に移行するのか?前述の松田氏によると、あくまでも「都市空間を歩行者に全面的に供給する」ためだそうだ。つまりトラムが余りにも成功したために、もともと狭いまちなかのトランジットモールスペースが飽和状態になっているので、思い切って路面電車軌道を地下化して、道路は歩行者専用空間にするそうだ。【典拠・CASIG/ヨーロッパ広場の地下駅】

  • トラムの本数が多いために、事故や故障が起きると対応が難しいし、電停スペースは狭くて交通弱者への対応としても改善の余地があるとのこと。地下化を通して、路線の増設、高速化、定時性の確保が可能になる。【典拠・KVV/赤色=地下路線化・黄色=新設路線】
  • 自治体の負担は全体コストの15%とされるが、カールスルーエ市では何年も前からこの計画は討議されてきたが、2年前から市長自らが合意形成の先頭にたち、決定させたプロジェクトとのこと。ちなみに2009年の住民投票では、有権者約22万人のうち74%が投票し、賛成票は55.6%であった。【典拠・カールスルーエまちづくり局資料】
  • しかし、それにしても大変な工事現場を抜けて、路面電車が鉄道軌道に乗る西の地点まで乗り続けた。【写真上・シーメンス社前には、シーメンスという駅がある】 途中は中学生や高校生が乗り降りする利用客の多い駅を通過して、ライン河を渡る前の駅Maxau手前辺りからWorth Bfまでが鉄道線路走行区域になっている。
  • そこでも、ごく普通に?道路上の軌道は鉄道軌道に変わった。架線や電柱には例のニコニコマークや、「ここからトラム」という類の標識はふんだんに設置されているが、乗り心地などに特に変化が無いので、注意していなければ乗客には道路上の軌道か、鉄道の線路か、などは気にもとめないだろう。それくらい自然だ。
  • 最後にベビーカー用のボタン(ベビーカーなどのマークは、バリアフリー対応になっている新しいトラムやバス車体にはついているが、ここは開ボタンが2つある)の意味を聞くと、このボタンを押すとトラムは普通よりも長い時間停車する仕組みになっているそうだ。公共交通車両内にベビーカーを認めるかどうかで審議会が開かれた国とは、何か発想の根本が違うように思う。

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