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「交通、道路、都市の在り方を考えるセミナー」運輸総合研究所 2023年5月

29 01 2024 | Actualités ブログ記事, Conférences 講演, Urban Planning まちづくり, Walkable city ウォーカブルシティ

・2023年5月12日は運輸総研総合研究所・みち研究所・交通計画研究所主催のセミナーに参加させていただきました。

・1200名の方が登録され、最終的には911名が3時間に及ぶセミナーの最後まで残ってくださいました。道路、交通、都市工学の様々な分野の多くのご専門家にご参加いただいたので、モビリティを包括した都市空間の再編成を通じて、日本の新しいまちづくりの動きにつながることを願っています。下記HPで、セミナーの内容が掲載されています。https://www.jttri.or.jp/events/2023/seminar230512.html(PS.写真の真ん中におりますが、立ち位置は決められていましたので・・・)

真ん中におりますが、立ち位置は指定されました。

・このセミナーに先立ち、2022年秋には上の写真におられる三重野先生、矢内研究員、牧村先生やそのほかのメンバーとフランスでの都市空間再編成を調査するミッションに参加させていただきました。それから何カ月にもわたる綿密な調査を経てレポートを作成、その成果である欧州の最新情報を出来るだけ多くの方と共有したいという先生方の熱意が今回のセミナーにつながりました。

写真は、運輸総合研究所の三重野先生と矢内研究員と。

私はパネルディスカッションのみの登壇でしたが、コメントを書いてくださった方がいますので、下で紹介します。

・https://sotogurashi.blog.fc2.com/blog-entry-174.html まちひと

モビリティの変革を織り込んだフランスのウォーカブル。 ソト暮らしの手がかりを、移動とネットへ拡げます

『フランスのウォーカブルシティ 歩きたくなる都市のデザイン』著者ヴァンソン藤井由美氏の出版/来日を機に、シンポジウムで、話を伺う機会が重なりました。

書籍の概要は、
パリ:ウォーカブルシティの最前線
1 ロックダウンで再認識された歩行中心の都市環境
2 世界とフランスの15分都市
3 パリのウォーカブルな都市再編
4 イダルゴ市長による「深呼吸するパリ」プラン
5 自動車交通を抑制するモビリティ政策
6 歩行者空間化は近隣商業を伸ばす

5月10日東京CityLabo 「日本とフランスのウォーカブルシティ」 歩きたくなる都市の最前線 での要点は
1.ウォーカブルな15分都市
2.道路空間の再配分
3.モビリティを包括した都市空間再編成
4.迅速な都市政策 実装の背景

5月12日 運輸総合研究所「ゆっくりを軸とした地区づくりのための交通・道路・都市の在り方を考える」
~「人と多様なモビリティが共生する安全で心ときめくまちづくり調査」
では、モビリティとの関連が深掘りされていました。
512 フランス都市政策の背景

機能分化した効率重視の近代都市は、道路も施設/建築空間も、合理的な解決を追求してきました。今、合理的な解決に加えて、人の多様な生活と関わりを支える偶有性/創発性/補完性を支える都市空間が求められています。
人の情動は身体の動きをベースにしていますから、自らを動かすもの、周りの動くもの、動かないものの総計が関わります。
都市空間の再利用/再編/改造をしてゆくためには、現状の人/モノ/移動体(公共交通から自家用車両、サイクルから車輪付きのスモールモビリティ、カート、キックボード、車椅子、・・・)と、臨時的に置かれる仮設物、固定的な照明/路上機器、植栽/樹木・・・などと、建物/施設の外郭空間も、基礎データに必要でしょう。

その地域の地勢/来歴/関係者に沿って、個別の課題に沿って調査/分析をし、その都度関係者の合意をとるまでの労力は膨大です。そして、そんな、実験/検証/実証/改良を繰り替えす結果は、部分最適の域を出にくく、モグラたたきのように、他の課題を浮き上がらせがちです。
しかし、その全公開空間を移動して把握し、定点で365日の変化をセンシング・匿名化して、収集/分析を続けることは、可能になっています。

他方、その地域の日常の生活生態の手がかりは、どうとり続けるか?
日本の町の形成は、御所/城郭/寺院周りにの町を結ぶ街道/鉄道により発達しました。馬車も通れる道路網を発達させて欧州とちがい、周りを海に囲まれた日本列島では、運輸は船が主体でした。城壁内の歩行者優先の道が築かれていた欧州は、鉄道は町周辺のターミナル駅となり、自動車道路も、城壁跡の環状線づくりが進みました。
城壁外に町が展開した日本では、伝書の馬屋が駅舎になるように、鉄道は町の中心を通り、駅を軸として、町は発展しています。
寺社/城郭の門前町から、駅前からの市街地へと、人の移動も、都市の発展も、鉄道駅中心で進んできました。
人の生活意識も又、地勢/気候を伴にして通りがかり待ち合わせた駅ごとに、積み上げられてきたと考えていいでしょう。

欧州の城壁の中の市民意識、或いは、鉄道から自家用車依存を早め、都市間道路と環状道路を充実さ、開拓する仕事に応じて移住するアメリカ合衆国の都市意識を、日本の都市/町意識とは、隔たりが大きいでしょう。都市生活が意識的で、合議/合意の場も多いと、都市政策研究・書籍にも伺えます。城内では無く、町民意識、武力/権威や同一の価値感に沿わない気風が残るままの日本では、市民意識とかシビックプライドとか合意形成する下地が薄いのでは?

そこで、それぞれの気候/地勢/歴史を検討すると同時に、その移動軸である駅を意識する生活感を、今時普及してしまったネット発信から拾い出し、駅毎の意識を顕在化するデジタルな’納豆菌研究会’を続けています。
物理的なソト空間での、見かけ・気にかけ・声かけ手関わり合う「ソト暮らしできたらいいな」も、
ネット上のソト暮らしでのローカルを、研究中です。

Author:machihito
この10年程「まちひとサイト」で東京都中央区を軸に、街暮らしを取材・記録してきました。 世代やライフスタイル間ばかりでなく、一人一人が孤立しがちな都会生活。
「まちひと空間研究会」として、互いに見合い・認め合う街暮らしの手がかりを、ソトに求めて探して、記録しています。個人をウチからソトに半開きにして、関わり合う楽しさ、補い合い、創造を求めています。

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