ページを選択

「まちづくりや都市交通計画に、どのように民意を反映させてゆくか」、という事前協議を初めとする合意形成のプロセスの情報もこれから少しづつご紹介したいと思います。

  • ストラスブールの都市交通計画(PDU)と広域都市計画(PLU)

こういった「・・・計画」が決して口先だけではないことは、今から20年前に策定されたPDU(都市交通計画)の構想どおりに、ストラスブールの都市交通計画が進んだ史実が証明しています。1990年代初頭に策定されたLRT想定路線とほぼ同じ形で、現在公共交通が運行されています。

1995年に発表されたLRT想定路線図

2013年のLRT路線図

この昔の資料を見た時の私の驚きを察してください。同市の政権は、左派ー右派ー左派と激しい選挙を経て変遷してきたにもかかわらず、当初の都市計画プランがほぼ20年をかけて敷設路線構想も含めてほぼ施行 されました。現在協議中の新しいPDUとPLUもきっとその内容がこれから実現されることでしょう。ちなみに2025年をターゲットとしたPDU草案も現在完成していますが、 「交通計画をまちづくりの上位概念としてとらえる」という原則にのっとり、PDUの内容はPLU(現在割く低中)に包括されることが討議されています。

JIAM(全国市町村国際文化研修所)主催のストラスブール研修で、ストラスブール市役所の都市計画についてのヒヤリングを設定させていただきました。研修出席者の宮崎市都市整備部区画整理課の渡辺 英彦氏の研修報告書から、渡辺氏のご了承を得て以下を紹介させていただきます。〈順序は変えています。赤字部分が渡辺氏文章・フランス語ヒヤリングの通訳は藤井〉

1.ストラスブールのまちづくり計画(地域都市計画=「PLU」)

 PLUの定義(ストラスブール都市共同体による)

  • 将来の都市プロジェクトをまとめたドキュメント。都市の発展を企画、支援するだけでなく、環境にやさしい都市交通の利用を促進し、自然空間と農地の保存にも重点を置く。
  •  土地利用を規定する規制を課すツールでもある。都市空間、農地などを定義し、地域全体の土地利用の意義を定める。セクターによっては特別な土地整備の方向性を明確化することもある。

さて上記について、市役所で実際にPLU策定を担当している2人の職員から大変分かりやすい説明を受けた。

PLUは、人口8万人以上の都市でそれぞれの都市が策定を義務付けられた都市計画で、水及び森林資源の保全等を含む将来の土地利用のマスタープランである。

CUSとは・ストラスブール都市共同体28自治体エリアがプランの対象地区であるが、さらに広域の140自治体を方画するストラスブール広域都市計画スキームSCOTEERSを上位概念としているので、広い地域全体にわたっての都市計画の整合性が求められている。(続く)

市役所の入り口にあるCUS全体の立体模型・                                         こういうものが日本の自治体にもあると地理条件が一般市民にも分かりやすい

カテゴリー

0コメント

コメントを提出

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です