- 静岡市パネルディスカッションで考えたこと、続きです。
2) 公共交通の活性化について
公共交通活性化やその利用促進に必要と思われる手段は4点あります。『車との共存』『利用者の使いやすい運行』『乗ってみたいと思わせる、街のシンボルとなる交通手段』『沿線の同時開発』です。
1. まず、1番目の公共交通利用促進のキーワードは、以外なことに「車との共存」です。誤解のないように申しますと、 「総合的な交通プランを考える」ということです。トラムにこだわらず、バス、自転車、歩行者優先道路、駐車対策とグローバルに都市交通政策を構築することが大切です。
2.2つめのキーワードとして、「利用者のニーズにどれだけ答えているか、という視点」 が一番大切だと思います。そのためには、「出来るだけ乗りやすい仕組み」、「料金体制」、「運行時間」、「電停への簡単なアクセス」などあらゆる工夫を、フランスの行政は惜しみませんでした。
3. 3つめに、公共交通を導入しただけでは、やはりドアーツードアーの車の利便性に負けてしまいます。ので、何よりも、「乗ってみたい」と思わせる魅力のある、デザインの優れた交通手段を採用することが大切です。
人は『環境にやさしい』という大義名分だけでは、車から公共交通に乗り換えてくれません。利用促進には、公共交通の魅力を高めることが重要で、静岡や清水が誇りとできる、まちの顔・シンボルとなれる交通手段が望まれます。
そのためには、市民の期待度を高めるためには、導入の企画段階から、工事中を通して十分の情報を市民と共有し、「まち全体で、公共交通導入を待つんだ、という気持ちの共通の持ち上がりを演出」することが大切です。都心にLRTが通る開通日は、フランスの主だった地方都市では大統領までが出席する、まちをあげてのお祭り騒ぎになっています。
4. 4つめは、トラム利用を促進させるために、トラムに乗りたい理由をつくることです。すでにある図書館やコンベンションセンター前に電停を設けたりと、沿線の開発も同時に進めます。
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