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  • 2012年12月8日 沖縄県うるま市にて「LRTセミナー・シンポジウム」

主催(環金武湾(かん・きんわん)地球温暖化対策地域協議会)・共催(トラムで未来をつくる会)・後援 (うるま市とうるま市商工会議所)

同シンポジウムのご報告は、年の暮ということもあり大変遅れました。講演者のお一人である「株式会社ライトレール代表取締役社長」の阿部等氏が、「鉄道車両と技術」誌に寄稿された記事から、同氏の許可を得て、シンポジウムの内容をご紹介させていただきます。

  • 基調講演では私が40分間、ストラスブールのまちづくりを、出来るだけ沖縄の人たちにも把握しやすいように、那覇市の現況などと比較しながらお話をしました。

  • 次いで、河野俊郎氏(国土交通省 都市局 街路交通施設課 整備室長)「公共交通と連携したまちづくりについて」と題して30分間講演されました。

ここから阿部氏の寄稿文を引用させていただきます。

以下、河野氏ご講演内容抜粋

「地方都市では,商業施設が分散化して中心部の商業施設が衰退し,インターチェンジ周辺に企業や大型商業施設が進出し,市街地が低密度化し,自動車依存のライフスタイルとなっている.

店舗はマイカーで来やすい所に,会社はマイカー通勤・物流がしやすい所に,住宅はマイカー通勤・買い物の便利な所に立地し,生活動線と公共交通軸が合っておらず,公共交通の利用促進が実現しない

 公共交通の魅力を高めるとともに,まちづくり施策と一体的に取組むことが重要である.公共交通の利用を促進するには,①公共交通沿線への居住・商業・業務等の立地を促進,②訪れたくなる魅力ある中心市街地づくり,③公共交通を使って便利で楽しい街にが求められる.

富山市では,LRT整備と,まちなか・公共交通沿線居住への助成を一体的に推進している.また,グランドプラザを整備し,民間投資による再開発事業も活発化している.

さらに,魅力ある都市景観の構築に向け車両・電停・車道・歩道等にトータルデザインを採用し,バスとの連携やレンタサイクルも導入している.沖縄都市モノレールでは,開業区間の沿線で土地区画整理5つと市街地再開発3つを実施し,また延伸区間でも区画整理と市営住宅建替を進めている.さらに,パーク&ライド駐車場の整備や高速バスとの結節も進めている.

取組みの結果,富山市では,中心市街地への転入人口が増加し,中心市街地の歩行者数が増加し空き店舗が減少した.那覇市では,モノレールの沿線人口が増加した.富山市では,コンパクトシティ実現のポイントは,①都市を取巻く課題や地域特性の調査,②将来ビジョンの明確化と共有,③スピード感を持った総合的な施策の展開,④コンパクトシティ施策の効果把握だとしている.(引用終わり)

尚、河野氏とは、2011年11月の全国路面電車サミット、12月のうるま市に続いて2月1日の堺市議会での議員研修でも共にお話させていただくことになっており、これからもお会いすることが重なりそうなお方です。写真はお話中の河野氏。

那覇市からさらに1時間のうるま市・年末の忙しい土曜日の午後に150人もの参加。市民のLRTへの関心の高さが伺われます。


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