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  • 県庁の許可を得まして、講演をお聞きくださった方から頂いたコメントを紹介させていただきます。これから交通政策を企画されるメンバーの想いをお伝えします。

全体的な課題 ・ 公共交通と自動車

N°1.  もっと、ふんわりした講演会だと思っていたので、行政の多岐に渡る詳細な内容に圧倒されました。成熟社会で比較的高い理性を持ち合わせているといわれるフランスでの合意形成のあり方。非常に勉強になりました。まちづくりは、住民の方の協力なしでは達成できないため、その協力を引き出すため行政がやらなければならない業務は多岐にわたり、広報・ファシリテート・社会設計等、取り組むべき課題が浮き彫りになりました。特にインフラ整備に社会学的な要素が加わり、広い意味でのアーキテクトが当初の設計段階から入念に練られていることを強く感じました。

翻って、我々はと言えば、能力の大半を予算の獲得からそれを如何にきれいに執行するかに浪費され、自ら苦心して国から獲得した予算であるため、住民へのサービスの意識が極端に低くなっているといった状況です。

ソーシャルネットワークが発達し、さらに社会が多様化する中、どの様に社会をアーキテクトし、ふさわしいインフラを整備していくか。土木技術だけによらない我々の思考の改革が、まずは必要であることを確信しました。

今後、行政だけでは足りない部分の能力を講師のような方に補足していただきながら、夢にあふれた沖縄ができればと考えております。今回は貴重な講演ありがとうございました。そして、これからもよろしくお願いいたします。

N°2      フランス・ストラスブールの歴史・地理の話から始まり、トラムの導入経緯や行政のしくみ、観光・福祉との関係など非常に多岐にわたるお話でしたが、とてもわかりやすく引き込まれてしまいました。道路行政を長く経験している中で、単なる交通処理のための道路整備は、沖縄ではもう必要ないだろうと考えておりました。藤井さんの話にあったトラム導入のポイントである「自動車との共存」という話は、自論を改めて考え直すきっかけになりました。結果として、新たな道路整備に頼らない、自動車の利便性(サービス水準)を上げるための「道路利用方法」をもっと検討する必要があることに気づきました。沖縄では、沖縄振興特別措置法による高率補助があり、新規の道路整備は10分の9の補助金をもらい整備することができます。そのため、道路の利用方法を考えるよりも先に、新設ありきで考える癖が行政側についてしまっています。トラムの導入についても、既存の道路空間の再配分という利用形態の改変を伴います。トラム導入をきっかけに、高齢者など交通弱者が自動車をもっと使い易くなる方法をもっと考えなければならないと、親を介護する年代になって痛感しております。沖縄の交通事情を改善するため、一括交付金の活用を検討するとともに、市町村と連携し取り組んでいきたいと思います。ご講演ありがとうございました。

バスにも、ごく自然に車椅子が乗り上げていました。

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