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  • パネルディスカッション

コーディネーター・樋口豊氏(トラムで未来をつくる会事務局長) パネラー・ゆたかはじめ氏(エッセイスト),照屋寛之氏(国際沖縄大学教授)、阿部等氏(株式会社ライトレール社長)

左から照屋教授、阿部社長、ゆたかはじめ氏

以下阿部氏の文章を引用させていただきます。

「ゆたか氏が公共交通の重要性や沖縄における必要性を述べるところから始まり,筆者が地下鉄と比べたLRTの良い点を改めて説明した.続いて,照屋氏がLRTは社会的に有用であり,採算性に固執する必要はないことを述べ,筆者は採算性は必須でないとは言え,事業者が赤字補填に甘えてモラルハザードになってはいけないことを強調した.LRTをはじめとした公共交通の充実とまちづくりは表裏一体であるべき点は3パネラーとも同意見で,フロアからヴァンソン藤井氏が改めてストラスブールの例に基づき説明した.

 LRTルート案に関しては,3パネラーから前向きな意見が出され,特に地元在住の照屋氏からは具体的な意見が出された.フロアの富本実氏(トラムで未来をつくる会 会長)から「2012年に改正された沖縄振興特別措置法にて沖縄における鉄軌道の検討が明文化され,実現に向けた大きな進歩があった.」ことが説明された.

左から「トラムで未来をつくる会」                   会長・富本氏、事務局長・樋口氏

 さらに,フロアの大野寛之氏(交通安全環境研究所 交通システム研究領域主席研究員)から「沖縄中南部はLRT導入に格好の場所.本土の公共交通関係者も沖縄の動きを応援する準備を整えている」とのエールがあった.

 最後に,ゆたか氏が「沖縄に移住して20年近くとなり,LRTの有用性を唱えても,なかなか盛上らなかったが,ここ2~3年に急速に機運が高まってきた.このシンポも非常に有意義で,LRT実現に一歩近付けた.」との言で締めくくった.」(引用終わり)

  • ゆたかはじめ氏は、元裁判官で定年後沖縄に移住し、「沖縄に鉄道を」運動をリードしてこられた沖縄では有名な作家。また日本中すべての鉄道ライドを制覇されたそうだ。2012年度、沖縄のジュンク堂書店で、「ストラスブールのまちづくり」を紹介するトークショー・イベントで、ゲストとしておいでいただいた。
  • 交通安全環境研究所の大野氏は2011年2月の沖縄における「LRT懇和会」(200人近い自治体職員が参加、本土から多くのLRT研究専門の教授陣が講演された)、ライトレール社長の阿部氏も、2010年2月に沖縄で開催された「第4回国際LRT大会」の運営や企画に、それぞれかかわっておられる。これからも鉄軌道が存在しない沖縄での今後の展開で、お二人はご活躍されるであろう。
  • 2012年は年頭から、浦添市、那覇市での職員研修で、講演をご依頼いただいている。市民の交通行動が自治体の行政区域に収まらないことを考えると、広域自治体として公共交通プランを立案しなければならない。その意味で私の講演が、交通計画の要員だけではなく一人でも多くの自治体のメンバーに、将来のLRTプランについてのご理解を深めていただく機会になれば、とても嬉しい。交通計画はまちづくり、すなわち自治体のすべての業務に関連するのだから。


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